本を読んだ際のメモです。
技術者の逆襲 経営者の期待を超える発想と実践のノウハウ(藤井 隆満 著)

- 作者: 藤井隆満
- 出版社/メーカー: 言視舎
- 発売日: 2019/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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概要:著者の経験をベースとした具体例を入れながら、技術者の視点で新規事業を提案・方向性を考えるための方法や考え方が述べられている。本の内容について、特許の書き方などに踏み込むものではなく、あくまで考え方などを説明したものであり軽い感じで読める、一度目を通すだけならば1時間程度。
新結合
新しい組織・市場・買い付け先・品質の創出、既に存在している技術同士を組み合わせて新たな価値が出せるのならばそれが新結合になる。
新結合するとして、何と何を結合させるかが重要になる。自身のもつコアとなる技術(もしくは自身の身を置く業界でコアとなる技術)+ユーザーの要求などを組み合わせる。省略。この組み合わせをどうするか、どのように探していくかが本には書いてある。
ニーズ発想とシーズ発想
顧客からの要望で商品化する or 自ら開発し顧客に提供する
ニーズは市場の動向や消費者の傾向をみて考えるもの、ただし顧客は実際にものを見るまでそれが必要としていたものなのかはわからないことも多い。つまるところ、ニーズをある程度把握した上でシーズとなる要素も必要。
アイデア出しと市場の理解
ブレインストーミングなど。
省略。
技術者は自分の専門領域の動向・技術・トレンドに対して(少なくとも自分の周辺では)最も知識を持っている人。アイデア出しの中で既存の技術の改善点などは思いつきやすいが、シーズ視点ではなかなかアイデアを出しにくい。
- 一般論で判断してはいけない
- イメージだけで判断してはいけない
- 一部のプロセスだけでなくビジネス全体で考えた時の利益に目を向ける
- 既存の独自技術にこだわり過ぎない
技術には導入期・成長期・成熟期・衰退期があることを意識する。技術に対して性能が向上し既存の他技術を超える点でその技術は広まる、追加の機能を加えていくことで差別化を図る、コストを低くする、以降差別化が難しくなる。
技術の強みを生かして事業を拡大して行く過程では、アンゾフのマトリックスなどを使いながら取るべき戦略を考える。
将来の技術を起点にして、今開発しておくべき技術を考えることもできる(バックキャスティング)⇆(フォアキャスティング)。
特許の検索
既存商品に使用されている技術をピックアップして、コアになる技術を推定する。特許の項目「発明が解決しようとする課題」から他社の技術者が既存技術の課題となっている点を認識する。
自分の専門分野に近い技術の特許を読み、他社の技術者の方向性・課題を理解する。自分ならどのように方針を立てるかを考える。
「発明が解決しようとする課題」の項目から将来的に必要となる商品をイメージすることができる。 この他、いかに特許検索を利用して新しい開発の方向性を決めるかなど、特許検索の使い方が参考になった。