『偏見や差別はなぜ起こる?―心理メカニズムの解明と現象の分析』 北村 英哉
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仕事や趣味で人に読んでもらう文章を書くことが定期的にあり、改めて理解に務めるために購入。『第1部 偏見・差別の仕組み』で理論的な側面からの説明が行われた後、『第2部 偏見・差別の実態と解析』で個別の事例に対する社会心理学の研究・事例紹介をする構成の本。
特に研究について、偏見・差別に対して研究者がどのような問題提起を行いどんな調査を行ったかを知ることができて勉強になる。例えば、本書の12章で触れるエイジズムについて
フラボニは、エイジズムを論ずるにあたって、高齢者に対する否定的な認知だけではなく、感情的な側面にも着目する必要を提唱し二三項目からなる尺度を作成した..(中略)..この尺度については、原田謙らが日本語版を作成している
偏見や差別はなぜ起こる? (Japanese Edition) (Kindle の位置No.3379-3381). Kindle 版. 参照
吉田浩二, et al. "看護学生のエイジズムに関する研究." 保健学研究= Health science research 30 (2017): 39-46.
に出てくるエイジズム尺度などは初耳だった。この分野の本は大学の一般教養で勉強して以来ほとんど読んでこなかったものの、定期的に読む時間を確保して考える時間を作る必要がある、と改めて思いました。