なんとなく考えていることを書き出してみる。
資格については取る意味が無いという意見をたまに耳にする。 実際、『資格 役に立たない』検索してみると「実務では役に立たない、現実は違う」みたいなページや怪しい資格(?)一覧を載せたページが出てくる。
確かに、仕事をする上で資格が直接的に役に立つこと、たとえば『あっ、ここ○○の資格の勉強でやったところだ!』みたいうまい話は広告や売り文句の中だけで、実際にはほとんど起こらない。CAREER SKILLSの終わりの方の記述にも
認定資格のための勉強をしなければ独学ではとても学べないようなことは、何ひとつなかった。 ... 認定資格を持っているからと言ってキャリアに大きな違いが出るわけではない。 (ジョン・ソンメズ. CAREER SKILLS, Japanese Edition, Kindle の位置No.12063-12064).』
とあるように、実際ほんとうに身に付けたい技術や知識は探そうと思えば自分で探して身に付けることができる。ただ、
認定資格は、単独では素晴らしいポストを用意してくれるわけではないが、後押しする力ぐらいにはなる (ジョン・ソンメズ. CAREER SKILLS, Japanese Edition, Kindle の位置No.12073-12074. Kindle 版. )
であることも、はっきりと体感していないけれど事実なように思える。
それと、資格のために勉強した知識は、わずかに仕事のスピードを速めてくれる効果がある気もする。勉強しているときに頭をよぎった単語や知識は、少しだけ自分の検索力みたいなものを強めてくれる。自分はコードを書いたりするときに、よくドキュメントの検索をするが、勉強で少しだけ増えた語彙力がそれを助けてくれるように思う。
あと、「次に自分が知るべきこと・調べるべきこと」を自分で見つけることに慣れることができるかもしれない。資格対策講座とかに行かない限り、先生みたいな人が『これさえ理解しとけば大丈夫!』とは教えてくれないので、本を読んで取捨選択するのは自分でしないといけない。自分で調べる力がつけば、いつか、何か新しいことを始める時に背中を押してくれるかも。
それでもやはり冒頭に書いたように勉強したら必ず役に立つなんてことは有り得なくて、役に立つ可能性は良くて数割、数%程度だと思う。けど、学んだ後も数年間、もしかしたらずっと役に立つ可能性がわずかに高まると思うとまあ悪い掛けでも無い気がする。
最後に、資格を取ることを目的にしたりアピールするために資格を使うのではなく、自分のキャリアや将来を少しだけ方向づけするために資格を勉強するということを忘れないようにする。そして他の勉強との優先順位を考慮するように。
参考文献

CAREER SKILLS ソフトウェア開発者の完全キャリアガイド
- 作者:ジョン・ソンメズ
- 発売日: 2018/07/10
- メディア: Kindle版